1. 認知症入居者の行動パターンを把握する重要性
介護現場で働いていると、認知症入居者さんの行動は毎日予測不可能です。朝は穏やかでも、昼食後に急に不機嫌になったり、夜中に徘徊を始めたり…。
「なんで今?」と戸惑うこと、ありませんか?
でも、こうした行動には多くの場合、一定のパターンや傾向があります。
- 食事の時間帯で不機嫌になる
- 入浴前に落ち着きがなくなる
- 夜間に決まった時間に徘徊する
これらを把握しておくと、予測して対応できるようになり、事故防止やトラブル軽減にもつながります。
ポイントは、頭の中だけで覚えようとせず、**「メモ」という形で可視化すること」**です。
2. メモの目的は「行動の傾向と変化」を見ること
認知症の行動パターンメモは、ただの記録ではありません。
目的は 「どの時間帯にどんな行動をするのか」「前日・前週と比べて変化はあるか」 を把握することです。
例えば、夜間徘徊が増えた場合、原因は…
- トイレの間隔が短くなった
- 不安や不眠が増えた
- 新しい刺激(大きな音、訪問者など)があった
こうした傾向を把握することで、先回りした対応が可能になります。
また、メモを見返すことで、**「いつもと違う変化」**に気付きやすくなるので、トラブルの早期発見にもつながります。
3. メモに記録すべき観察ポイントとは?
簡単メモで押さえるべき観察ポイントは以下の通りです。
- 時間帯
- 朝・昼・夕・夜のどの時間に起きたか
- 行動内容
- 徘徊、拒否、怒り、転倒リスクなど具体的に
- 環境・状況
- 周囲の音、天候、スタッフの対応など
- 感情や表情
- 不安そう、興奮気味、落ち着いているなど
- 対応結果
- 声かけ、誘導、見守りなど、どの方法が有効だったか
この5つだけでも十分です。ポイントは 「簡単に」「続けやすく」 が最優先。
4. 誰でも続けやすい「簡単メモ術」の具体例
方法1|チェックリスト方式
- 時間帯ごとに「徘徊」「不機嫌」「拒否」「その他」をチェックする
- 紙でもスマホでもOK
- 「朝は穏やかだったけど昼は…」が一目でわかる
方法2|一行メモ方式
- 例:「10:30 食堂で椅子に座れずウロウロ → 声かけで落ち着く」
- ポイントは1行で簡潔に書くこと
方法3|写真や動画(必要時のみ)
- 認知症本人の承諾が得られる場合、行動を写真や動画で簡単に記録
- 後でスタッフ間で情報共有しやすい
コツは 「毎日少しずつ」「完璧を目指さない」 こと。
続かない記録は意味がありません。
5. チームで共有するときのコツ
メモは自分だけのものではなく、チームで活用するのが理想です。
- 「昨日の夜、徘徊が20分続いた」
- 「昼食後に機嫌が悪くなることが多い」
こうした情報を朝の申し送りやチャットで共有することで、他のスタッフも対応がスムーズになります。
ポイント:
- 形式にこだわらず、見やすく簡単
- 重要な変化は口頭でも必ず伝える
- スタッフ間で「こう書くとわかりやすい」というルールを統一
6. メモを見ながら行動対応する方法
メモを取るだけでは不十分です。大事なのは 「行動を予測して先回り対応」 すること。
例:
- 夜間にトイレ徘徊が多い → 就寝前に声かけしてトイレ誘導
- 昼食後に不機嫌 → 声かけや座る位置を調整
- 入浴前に落ち着かない → 軽く話しかけて安心感を与える
メモは 「次の行動を予測するためのツール」 と考えると活用度が上がります。
7. トラブル予防と早期発見にも役立つ
- 行動パターンを把握 → 急な徘徊や拒否の予兆に気付く
- 短時間の変化 → 病気や体調不良の早期発見に繋がる
つまり、簡単メモは トラブル対応だけでなく、健康管理の補助ツール にもなるのです。
8. 無理せず、続けやすい習慣にする工夫
メモは毎日続けることが大事ですが、負担になっては逆効果。
- 1日1分でもOK:数行書くだけ
- チームで交代制にする:負担を分散
- テンプレートを作る:誰でも同じフォーマットで記録できる
少しずつでも続けることで、現場での対応力が確実にアップします。
💡 まとめ
- 行動パターンメモは「傾向と変化を見る」ため
- 記録ポイントは「時間帯・行動・状況・表情・対応結果」
- 簡単に書ける形式で続けることが鍵
- チーム共有+予測対応で事故防止・トラブル軽減
- 無理せず続ける工夫が長続きのコツ
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