1. 家庭での“ちょっとした事故”とは?
家で介護をしていると、思わぬところで小さな事故が起きることがあります。
「ちょっとつまずいただけ」「飲み物をこぼしただけ」と思うかもしれませんが、介護中の小さな事故は 本人のケガや体調悪化につながることもある ので侮れません。
例えば、うちの父は椅子から立ち上がるときにバランスを崩してよく転びかけます。幸い大きなケガには至っていませんが、毎回ヒヤヒヤします。こうした小さな事故は、日常のちょっとした工夫で防げることが多いのです。
介護中に起きる事故は大きく分けると、以下の4種類に分類できます。
- 転倒:段差やつまずき、滑りやすい床などが原因で起こります。
- 誤飲・誤食:薬や食品、小物を誤って口に入れるケースがあります。
- 家具や家電による接触事故:家具にぶつかる、ドアや引き出しで手を挟むなど。
- 水回りでの滑りや転倒:お風呂やトイレで滑ってしまう事故です。
家族で介護をする場合、このような小さな事故は日常生活の中で意識的にチェックし、「起こる前に防ぐ」習慣を作ることが大切です。日常の安全チェックをすることで、家族も本人も安心して過ごせます。
2. 家具・家電周りの安全チェック
家具や家電は、意外と事故の温床です。ちょっとした配置や使い方の工夫で危険を大幅に減らすことができます。
チェックポイント
- 角や角の高さ
家具の角にクッションやガードを付けるだけでも、つまずいた時の衝撃を大幅に減らせます。
うちの母は、ダイニングテーブルの角にクッションを付けてから、椅子の周りでよろけても怪我がなくなりました。
特に車椅子や杖を使う場合、家具の角に当たるリスクが高くなるため、必ず保護しておくことが安心につながります。 - 安定性
背の高い家具は固定して倒れないようにしましょう。キャビネットや本棚の上に重いものを置く場合は、地震対策用の金具で固定するとより安全です。 - ケーブル類
通路にコードを置かないこと。掃除機や延長コードの置き方も事故の元になりやすく、特に夜間は見えにくくなります。 - 電気製品のスイッチ
小さい手で触れない位置に設置するか、カバーで保護すると安心です。うちの父は以前、スイッチに手をかけて転びかけたことがありました。こうした予防策で未然に防げます。 - 小物・雑誌・カーペット
滑りやつまずきの原因になるので、通路はできるだけすっきりとさせましょう。カーペットの端を固定することも有効です。
💡 家族目線のアドバイス
「掃除のついでに家具をちょっとずらすだけでも、ぶつかるリスクはかなり減りますよ」
3. 転倒予防のための日常環境工夫
転倒は家庭介護で最も多い事故の一つです。
高齢者はちょっとした段差やつまずきで大きな怪我につながることがあります。
ポイント
- 通路はすっきり
カーペットの端やコード、スリッパなど、つまずきやすいものは撤去しましょう。通路に家具を置きすぎないことも大切です。 - 段差の目立たせ
小さな段差でも滑り止めや色で注意喚起を。階段や敷居に目印を付けるだけで安心感が増します。
うちの母は段差に黄色のテープを貼っただけで、踏み外す回数が減りました。 - 照明の工夫
夜間は足元を優しく照らす足元灯を設置。夜中のトイレも安全に行けます。
昼間も自然光を取り入れ、影ができにくい明るい環境にすることが転倒防止になります。 - 歩行補助具の活用
杖や歩行器、手すりを必要に応じて設置。家族もサポートしやすくなります。
母は歩行器を使い始めてから、転びそうになる頻度が半分以下になりました。
💡 小技
「夜中にトイレに行くときは、リモコンライトをポケットに忍ばせるだけでも安心感アップ」
4. 誤飲・誤食を防ぐポイント
認知症や注意力低下による誤飲・誤食も、ちょっとした事故の一つです。
チェックポイント
- 薬の管理
錠剤の色や形で間違えないように分ける。ピルケースを使うと便利です。
毎日服薬のチェックを家族で分担すると、誤飲のリスクがさらに下がります。 - 食品の形状
小さく切る、柔らかくする、飲み込みやすいよう工夫しましょう。
うちの父は硬い煮物が喉につかえやすかったので、小さく切るだけで安心して食べられるようになりました。 - 見守りながら食事
特に飲み込みが難しい場合は、声かけしながらゆっくり食べるようにします。
「はい、ゆっくりね」と一口ずつ声をかけるだけでも安心感が違います。 - 異物を手の届くところに置かない
小物やお菓子など、誤って口に入れる可能性があるものは注意。
💡 家族のコツ
「一口ずつ声かけして ‘ゆっくり食べよう’ の習慣をつけるだけで安心感が増します」
5. 水回り・お風呂・トイレでの事故防止
水回りは滑りやすく、介護中でも最も事故が起きやすい場所です。
対策
- 滑り止めマット
浴槽内・床・トイレ周りに設置するだけで滑落防止に効果大。
母は浴室マットを敷いた後、滑りそうになることがなくなりました。 - 手すり
浴室、トイレ、階段に必ず取り付けましょう。家族もサポートしやすくなります。 - シャワーチェアやベンチ
立ち座りの補助に。特にお年寄りが一人で入浴する場合は必須です。 - 温度調整
急な温度差で驚かせないよう注意。冬場はお湯の温度をややぬるめに設定するのも一案です。
💡 家族目線
「お風呂に入れるときは ‘声かけ+手を添える’ が事故防止の黄金ルール」
6. 家族の生活リズムを整えて事故を防ぐ
家族側も疲れていると事故が増えます。
- 十分な睡眠・休息
- 食事や水分補給を抜かさない
- 介護中も小まめに休憩
💡 小技
「疲れている日は、家族が無理せず ‘見守るだけ’ にしても事故は減ります」
7. チェックリストを習慣にするコツ
- 朝晩2回でOK:負担にならない範囲で
- 目で見てチェック:紙やスマホに記録
- 家族で共有:情報を共有すると安心感アップ
習慣化のコツは「小さく・簡単に・続けられること」。完璧を目指す必要はありません。
8. 万が一の事故が起きたときの対応と心構え
- まず 本人の安全を確保
- ケガがあれば 応急処置と必要なら病院へ
- 家族も慌てず、落ち着いた対応を心がけます
💡 家族の心のケアも大切
「私が悪かった」と思わず、冷静に対処することが次の安全につながります。
9. 日常チェックで家族も本人も安心
日常の“ちょっとした事故”は、意識してチェックするだけでかなり防げます。
- 家具・家電の配置
- 通路や段差の安全
- 誤飲・誤食の管理
- 水回りの安全対策
- 家族の休息
💡 まとめ
- 日常チェックを習慣化
- 事故予防は小さな工夫の積み重ね
- 家族も本人も安心できる環境作りが介護の質を上げる



コメント