はじめに
介護の現場って、ただでさえ忙しいのに「気づけば新人の指導係になっていた」なんてこと、珍しくありませんよね。しかも新人教育って、正直めんどう…。同じことを何度も説明して、覚えたと思ったらまた忘れてる。イライラが募って「もう自分でやった方が早い!」と感じたことのある人、多いと思います。
でも、そこで全部抱え込んでしまうと、結果的に先輩の負担は増えるばかり。新人が育たなければチーム全体が疲弊してしまいます。逆に、新人が安心して成長できる環境を作れれば、現場の雰囲気は良くなるし、利用者さんへのケアの質も向上するんです。
今回は、介護現場で新人と関わるときに「先輩がちょっと意識するだけで変わる3つのポイント」をご紹介します。
「最初から全部できる」は幻想!小さな成功体験を積ませる
新人の「できない」は当然のスタート地点
新人職員に業務を任せると「倍の時間がかかる」「自分でやった方が早い」と感じるのは先輩あるある。ですが、最初からテキパキ動ける人なんてほぼいません。むしろ、最初からなんでもこなせる人がいたら、それはかなりレアケースです。
介護現場は判断が求められるシーンも多く、「経験してみないとわからない」ことばかり。だからこそ、小さなことから経験させて「できた!」を積み重ねさせるのが大切です。
具体的なサポートの工夫
失敗してもフォローする:「私も新人のとき同じ失敗したよ」と伝えるだけで安心感が違う
部分的に任せる:「今日は食事介助でスプーン一口目だけサポートしてみよう」など範囲を限定
成功した点を具体的に褒める:「声かけのトーンが優しかったね」「スピードはゆっくりでちょうど良かった」
あるあるエピソード
例えば新人のAさん。食事介助でスープをこぼしてしまい、利用者さんが不快そうに…。本人は青ざめて「すみません」と繰り返すばかり。でも先輩が「最初はみんなやるんだよ。大事なのは声かけだから、そこはちゃんとできてたよ」とフォロー。すると翌日から少しずつ自信を持って食事介助に取り組めるようになった、というケースもあります。
注意は“公開処刑”にしない!伝え方の工夫
人前で叱るのは逆効果
忙しいとつい「なんでこんなこともできないの?」と声を荒げてしまいがち。でもそれがフロア中に響き渡ると、新人は恥ずかしさとプレッシャーで萎縮してしまいます。その結果、次の行動がもっとぎこちなくなり、ミスが増える悪循環に…。そして「人前で叱る」という行為はパワハラに該当するため指導する側も注意しなければなりません。
上手なフィードバックの仕方
- まずは人目のない場所で声をかける
- 「利用者さんの安心のために」と“利用者ファースト”で理由を伝える
- 否定だけでなく「ここは良かったよ」とプラスも添える
叱るより“伝える”
「入浴介助で利用者さんを不安にさせてしまったとき」、あなたならどう声をかけますか?
悪い例:「なんでそんな雑に動かすの!」
良い例:「利用者さんは急な動きに不安を感じることがあるんだ。だからもう少し声をかけながら動いてみよう」
後者だと「自分が責められてる」という感覚ではなく「利用者さんのために工夫しよう」と前向きに受け止められるんです。
実際の失敗談から
ある先輩は、忙しさのあまり人前で大きな声で注意してしまったことがありました。新人はその日から急に質問をしなくなり、結果的にミスが増えてしまったとか。あとで「ごめんね、きつい言い方になっちゃった」とフォローしたけれど、最初の一言の影響は想像以上に大きかった…そんな話もよく耳にします。
雑談は大事なスパイス!信頼関係は休憩時間から
休憩中の一言が効く
新人は常に緊張しています。だからこそ、休憩中やシフト終わりのちょっとした雑談が心を解きほぐすんです。
「昨日ちゃんと眠れた?」「好きな音楽ある?」そんな一言で距離が縮まります。人間関係ができると、業務中に指導しても素直に受け入れやすいんです。
先輩の“人間味”を見せる
完璧超人みたいに振る舞うと、新人は「自分なんて到底追いつけない」と感じてしまいます。だからあえて「私も新人の頃は失敗ばかりで、トイレ誘導で利用者さんと一緒に転びそうになったことあるんだよ」なんて笑い話をするのもアリ。
雑談が信頼をつくる理由
- 雑談は「対等な人間関係」を感じやすい
- 緊張が解けると、新しいことを覚えやすい
- 「先輩に相談していいんだ」と思える
「業務中は怖いけど、休憩中は気さくに話してくれる先輩」の存在は、新人にとって心の支えになります。
まとめ:新人教育は“投資”と考える
介護の現場は今日も忙しい。だからつい「自分でやったほうが早い!」と動いてしまいがち。でも、新人教育は短期的には大変でも、長期的にはチームの底力を上げてくれる“投資”なんです。
- 小さな成功体験を積ませる
- 注意は人前でなく、プラスとセットで伝える
- 雑談で信頼関係をつくる
この3つを意識するだけで、新人教育のストレスはかなり軽減されます。
「新人を育てるのは面倒」と思う日もあるかもしれません。でも、新人が育って戦力になれば、自分の負担も減るし現場も回りやすくなる。何より、新人の成長を見守ることは、先輩自身のやりがいにもつながるんです。



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