はじめに:非常時こそ、介護家庭は「狙われやすい」
台風や地震、大雨などによる停電・避難のニュースが増えています。
そんな中で意外と見落とされがちなのが「防災中の防犯リスク」です。
特に在宅介護を行う家庭は、普段から高齢者を中心に生活しているため、
外部から見ると「留守の時間が多そう」「高齢者世帯で反応が鈍そう」と
狙われやすいとされています。
災害の混乱時には、空き巣や詐欺グループが「善意のふり」をして近づいてくるケースもあり、
「避難所に行く・家に残る」どちらの選択でも備えが欠かせません。
今回は、介護をしている家庭が停電・避難時に狙われないための防災×防犯対策を、
実際の現場で使える工夫とともに紹介します。
停電中の防犯リスクとその対策
暗闇を利用した侵入の増加に注意
停電時は街全体が暗くなり、侵入犯が動きやすくなるタイミングです。
また、介護家庭では高齢者の安全確保を優先するため、
「窓を閉め忘れる」「非常灯がつかない」などの隙が生まれがちです。
対策ポイント:
- 玄関・窓の鍵は、非常時でも必ず施錠を確認する習慣を。
- 小型のソーラー充電式ライトを玄関・ベランダに設置し、夜間でも明るさを保つ。
- 室内用の人感センサーライトを廊下や寝室に設置しておく。
「暗いから見えない」ではなく、「暗くても照らす仕組み」を日頃から備えることが重要です。
非常用電源・通信手段を確保
停電時に防犯カメラやスマートロックが止まると、
安全のための設備が一気に機能しなくなります。
おすすめの備え:
- モバイルバッテリーやポータブル電源を複数台確保。
- 防犯カメラやスマートドアホンはバッテリー対応タイプを選ぶ。
- 家族の連絡網は紙でも残しておく(停電でスマホが使えない場合の備え)。
電源確保は「介護機器」だけでなく、「防犯の命綱」にもなります。
避難時の防犯意識も忘れずに
避難前の「家の防犯チェックリスト」
避難が必要になった場合でも、出発前に一度だけ家の安全を確認しておきましょう。
- 鍵をすべて施錠したか
- 郵便受けや洗濯物など、生活感のあるものを片付けたか
- 電気・ガスの元栓を閉めたか
- 玄関前やベランダに貴重品を置いていないか
「避難時の慌て」を防ぐため、防犯チェックリストを紙にして玄関に貼っておくと安心です。
避難所でのトラブルを防ぐ
避難所でも貴重品盗難や詐欺の被害が報告されています。
特に介護中の家庭では、貴重品を分散して持つことが難しく、
高齢者が「知らない人に荷物を預ける」ことも。
避難所での防犯ポイント:
- 貴重品は体に密着するポーチにまとめて持つ。
- ボランティアや職員を装った人物に注意。必ず「腕章」や「身分証」を確認。
- 避難先で「介護が必要」と伝える場合は、周囲に個人情報を言い過ぎないよう注意。
「信じる」ことと「確認する」ことは別です。
安心を装った言葉ほど、慎重に聞き分ける意識を持ちましょう。
介護家庭だからこそ必要な「地域の助け合い」
顔の見える関係を平時から
防犯の基本は「孤立しないこと」。
近所とのつながりがあるだけで、非常時に助けてもらえる確率が大きく変わります。
- 定期的に挨拶を交わす
- 介護サービスの訪問時間を共有しておく
- 不審な人を見かけたら声をかけ合う
「地域の見守りネットワーク」は、防犯と防災を両立する最も身近な手段です。
「防災訓練+防犯意識」を一緒に
自治体や地域包括支援センターが主催する防災訓練に参加する際は、
「防犯視点」も意識してみましょう。
- 停電時の外灯の位置を確認
- 避難経路に死角がないか
- 避難所での安全確保ルールを話し合う
単なる避難訓練ではなく、「守りながら逃げる」をテーマにすることで、
介護家庭に本当に役立つ知識が身につきます。
まとめ:非常時こそ「備え」が家族を守る
停電や避難など、災害時の行動はどうしても慌ただしくなります。
しかし、混乱の中でも「鍵をかける」「明かりを確保する」「顔を見せ合う」――
そんな小さな習慣の積み重ねが、介護家庭を守る最大の防犯になります。
介護を支える家族が安心して行動できるよう、
日頃から「防災」と「防犯」をセットで考えることが、これからの時代の備え方です。



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