PR

兄弟トラブルも財布のピンチも?在宅介護で直面するお金の現実と付き合い方

介護にまつわるお金の話

介護は愛情で乗り切れる!」……なんて言葉を聞くと、ちょっと苦笑いしてしまう方も多いのではないでしょうか。
確かに愛情は大切です。でも現実には、愛情だけでは解決できない問題が山のように出てきます。その代表格が――そう、「お金」の話です。

在宅介護をしていると、毎日がちょっとした出費の連続。オムツ、食費、電気代、ガソリン代……。最初は「まあこのくらいなら」と思っていても、積み重なると月の生活費をじわじわ圧迫してきます。
しかも、介護サービスを使えば使ったで利用料がかかる。「お金を節約したい」気持ちと「少しでも楽になりたい」気持ちの板挟み。頭の中はいつも電卓を叩いているような状態です。

お金の悩みは、誰かに相談しづらいテーマでもあります。「自分の家だけが苦しいのかも」と思い込んでしまったり、「お金の話をするのは気が引ける」と口を閉ざしてしまったり。
でも実際には、多くの在宅介護者が同じようにお金のことで悩み、心をすり減らしているんです。

そこで今回は、「介護とお金のリアル」をテーマに、ありがちだけど切実なエピソードを3つご紹介します。共感しながら「うちもそう!」と少し笑えたり、「こんな工夫もあるのか」と気づきになったりすれば嬉しいです。

エピソード①:介護費用ってこんなにかかる!?

在宅介護を始めてまず驚くのが、日々の細かい出費。
例えば、オムツやパッドなどの消耗品。最初は「介護保険で何とかなるんじゃないの?」と思っていたら、実はほとんど自費。しかも1パック1,500円前後、あっという間になくなるから月に1万円以上なんてざらです。

さらに食費。高齢者は食が細いと思われがちですが、実際には「おかゆは嫌だ」とか「やわらかい肉じゃないとダメ」とか、要望に合わせて別メニューを用意することも多いんです。結果、家族と同じ食事にプラスして“介護食費”がかかる。レトルトの介護食は便利だけど、1食400〜500円ほど。毎日となると、外食と変わらないレベルです。

光熱費もバカになりません。
「寒いのはイヤ」「暑いのもイヤ」とエアコンはフル稼働。冬は加湿器、夏は扇風機を併用して、1日中電気をつけっぱなし。結果、電気代の請求書を見て目をむくことになります。

そして地味に痛いのが交通費
通院の付き添いや薬の受け取りで、タクシー代やガソリン代が毎月かかります。特に地方では車が必須。片道30分の病院に週2回通えば、ガソリンがみるみる減っていきます。

「気づいたら、介護にまつわる出費だけで数万円増えていた」なんて声も珍しくありません。
これが数か月、数年と続くわけですから、家計に与えるインパクトは相当なものです。

豆知識:意外と知られていない制度もある

もちろん、全部が自己負担というわけではありません。
例えば、医療費が年間10万円を超えた場合は「医療費控除」で税金が少し戻ってきたり、自治体によっては紙オムツ代の補助が出たりします。
ただ、こうした制度は調べないと出てこないのが難点。ケアマネさんに聞いたり、市役所に電話一本かけたりするだけでも、思わぬ助けが見つかることがあります。

エピソード②:サービスに頼るか、自分でやるかの葛藤

在宅介護をしていると必ずぶつかるのが、**「サービスを使うか、自分でやるか」**という問題です。
デイサービスや訪問介護は確かにありがたい。でも頭に浮かぶのは「お金がかかる…」の一言。

例えば、デイサービスに週2回通わせたいと思ったとします。
利用料そのものは介護保険の1割負担で済むとはいえ、食事代やおやつ代、送迎の追加料金など、結局毎回数千円。月に直せば1万円を超えることも。
「この1万円を払えば、その分家計がキツくなる…」と考えると、どうしても躊躇してしまうんです。

その一方で、「やっぱりお願いしたい」という気持ちもあります。
自分が少し休めるし、介護を受ける本人にとっても気分転換になるから。
でも、そこでまた悩む。「自分が頑張れば無料なのに」「家計を犠牲にしてまでサービスを使うのはワガママなんじゃないか?」。
こうして、サービス利用と財布の間で綱引きが始まります。

「自分でやる=タダ」ではない

ここで忘れがちなのが、「自分でやる」ことにも実はコストがかかるという点です。
もちろん現金は減りませんが、その代わりに減っていくのは自分の体力と時間
一日中つきっきりで介護をして、夜はぐったり。気づけば疲れが溜まって病院通いになるケースもあります。
つまり、「お金を節約したはずが、自分の健康費用で結局出費が増える」という逆転現象も起こり得るんです。

家族の中での温度差

さらにやっかいなのは、家族間の意見の違いです。
「お金は惜しいからできるだけ自分たちでやろう」という人もいれば、
「多少お金がかかっても、プロに頼んだ方が安心」という人もいる。
その温度差がストレスになり、兄弟姉妹の間で険悪になることも。
中には「なんで私ばっかり負担してるの?」と不満が爆発してしまうケースも珍しくありません。

豆知識:介護保険サービスの“限度額”を知っておく

介護保険サービスには、実は「利用限度額」が設定されています。要介護度に応じて1か月に使える金額の上限が決まっていて、その範囲内なら1割(または2~3割)負担で済みます。
つまり、「どのサービスをどう組み合わせれば一番効率的か」をケアマネと相談することで、お金を抑えながら無理なく利用することも可能です。
「使うのは贅沢」と思っていたサービスが、実は思ったより負担少なく使える――そんなケースも結構あるんですよ。

エピソード③:兄弟間でのお金トラブル、まるで昼ドラ

介護とお金の話をするとき、避けて通れないのが兄弟姉妹間の負担の差です。
最初は「みんなで協力しようね」と笑顔でスタートしたはずなのに、数か月もすれば「え?なんで私ばっかり?」という疑念が芽生えてきます。

例えばこんなケース。
長女が同居して親の介護を担当。次女は月1回顔を出す程度。長男は遠方に住んでいて、年に数回しか帰ってこない。
当然、日々の出費(オムツ代や交通費など)は長女が立て替えることに。

そのうち、長女の心の声はこうなります。
「ねえ、私だけ毎月数万円飛んでるんだけど?これって親孝行っていうより“ただの寄付”じゃない?」

一方で次女は次女で、こう思っているかもしれません。
「確かに私はあんまり行けてないけど…でも同居してる分、家賃とか光熱費は浮いてるんでしょ?」

さらに長男は長男で、遠くからこう言い放ちます。
「こっちはこっちで子どもの教育費が大変なんだよ!そっちばかり優遇されても困る」

――はい、もう完全に昼ドラの世界です。
お金の話は感情に直結するから、兄弟姉妹の仲をあっという間にギスギスさせます。最初は「介護で親がかわいそう」と泣いていたのに、気づけば「兄弟の誰がケチか」の方が大問題に。

「名もなき出費」の存在

こうしたトラブルをさらにこじらせるのが、名もなき出費です。
例えば、介護用の食器を買ったり、ちょっとしたお菓子を差し入れしたり、病院の待ち時間にかかる駐車料金など。レシートに残らない小さな支出が積み重なる。
「これを請求するのは細かすぎるかな」と遠慮してしまうと、気づけば年間で数十万の“自己負担”。
それを共有しないまま「お金の負担は平等でしょ」と言われると、心の中で黒い煙がモクモク立ちのぼります。

豆知識:トラブルを防ぐには“見える化”がカギ

実際のところ、お金のトラブルを完全に避けるのは難しいです。
でも、「支出を全部見える化する」だけでだいぶ違います。
・オムツや食費はレシートをノートに貼る
・ガソリン代やタクシー代はメモしておく
・可能ならExcelやアプリで共有する

感情論で「私ばっかり!」となる前に、事実として「これだけ出費がある」というデータを見せる。
数字があると不思議と納得しやすいものです。もちろん、納得せずに逆ギレする人もいますが……そのときは「ああ、この人は昼ドラの悪役だな」と心の中で配役してみると、少し気が楽になります(笑)。

まとめ:お金の話はシビア。でも笑い飛ばす余裕も忘れずに

在宅介護にまつわる「お金の話」、正直なところ避けて通れません。
オムツや食費の細かい出費から、サービス利用料、将来の備え、兄弟間の負担問題まで…。
気づけばお財布だけでなく、心の中までカラッ風が吹き抜けていく。

でもだからこそ、「一人で抱え込まない」ことが大事です。
お金のことを考えると、つい「自分がケチなのかも」「もっと頑張るべきなのかも」と自分を責めがちですが、そんな必要はまったくありません。
むしろ「お金がキツい!」と口に出せる人の方が、結果的に長く介護を続けられるんです。

制度を知って少しでも負担を軽くするのもあり。
ケアマネさんに「こういうことでも相談していいの?」と聞くのも全然あり。
兄弟姉妹と本音でぶつかり合ってみるのも、ときには必要かもしれません。
(もっとも、昼ドラ化したときは“視聴者目線”で割り切るのもアリですが 笑)

介護とお金の悩みは、たぶん誰もが一度は経験する“あるある”です。
だから、あなただけが特別に苦しんでいるわけじゃありません。
「そうそう、みんなも同じこと思ってるんだな」と感じてもらえたら、この文章を書いた甲斐があります。

最後にひとつ。
介護はお金の計算ばかりしていると心がカサカサになってしまうけれど、時々「まあ、なんとかなるさ」と笑い飛ばす余裕も忘れずに。
財布の中身は減っても、心の中のユーモアはタダですから。

コメント

タイトルとURLをコピーしました